帝王切開にはリスクが伴うものですが、それは手術中だけのことではなく手術後にも感染症という可能性があります。ママになる人は、どんな計画分娩であっても術後の傷の手当について学んでおくことが重要です。

帝王切開後の感染症とは?
帝王切開後の感染症とは、帝王切開術時に切開した部位に起こる細菌感染症のことです。帝王切開を受けた女性なら誰もが感染症の可能性はありますが、糖尿病を持っていたり、HIVといった免疫抑制疾患を患わっているとリスクは高くなります。
長い期間ステロイドを使っているママにもリスクがあります。その他の危険因子としては、妊娠中の不十分な健康管理、帝王切開の有無、長時間の陣痛や手術、術中の大量出血、抗生物質を飲まない、術前に適切な無菌操作が行われなかったなどがあります。
帝王切開後の感染症の兆候や症状は?
次のような症状が出たら帝王切開後の感染症を疑いましょう。
・高熱(38度以上)
・傷口の痛み
・下腹部の激痛
・傷の赤み、痛み、腫れ、傷口からの分泌物
・脚の痛みやむくみ
・排尿時の痛み
・汚れたおりもの
・大量の経血(ナプキンが1時間もたない)
・大きな血の塊を含む出血
感染症は退院後数週間でも起きますが、入院中にも起きるのです。
医療スタッフは傷口の見た目や治るまでの期間を記録し、一般的な感染症の症状や特定の種類の細菌がないかを確認します。

帝王切開後の感染症の治療法は?
細菌感染を除去するため、特に蜂巣炎やブドウ球菌やレンサ球菌で引き起こされた感染症には数日間分の抗生物質が処方されます。
創部膿瘍の場合は抗生物質の他にも、創傷ケアと炎症の部位を切開し排膿する処置が治療に含まれます。そして、消毒用ガーゼが当てられ傷口が順調に治っているか注意深く見ます。
どうしたら帝王切開後の感染症は防げる?
このような感染症は、特に初めてのママにはいつでも起こり得るものですが、過去に帝王切開を受けたことのあるママは対策を取ることもできます。
【帝王切開後の感染症を防ぐヒント】
・医師や看護師の術後と傷のケアについての指導をしっかりと守る
・忘れずにきちんと抗生物質を飲む
・傷包帯は定期的に交換し、傷口は清潔に保つ
・締め付ける服装は避け、傷口にローションやクリームを塗らない
・無理に赤ちゃんを抱こうとしない。傷口に圧力をかけ過ぎない。ちょうどいい授乳姿勢が見つけられるよう相談する
・皮膚のひだが傷口に接触しないようにする
・体温を測ることを習慣にし、高熱が出たら医師に連絡する
・膿、赤み、痛み、腫れなど上記の症状が出たら、直ぐに医師に連絡しましょう。帝王切開後の感染症は退院から時間が経っていても起こり得るのです。
出典:Healthline(ヘルスライン), Livestrong(リブストロング)