あなたの心にも響くものがきっとあるはずです・・・
「ママ!」
4歳と6歳の息子が1日を通して絶えず言い続けたこの言葉は、何年にもわたって私の空間と時間を支配しました。
目を開けた瞬間から寝るまで、ずっと私が必要なのです。一人は朝の水1杯を飲むときに一緒にいて欲しいと言い、もう一人はミルクを飲むときに一緒にいてと言うのです。朝も昼もごはんを作り、髪とお尻を洗ってあげ、服を着せる・・・1日中この調子です。
今は母親である私と私の時間を必要としています。そして、この小さな2つの命に必要とされることは、もちろん素晴らしいことです。
でも・・・
絶えず続く私への要求には、率直に、くたくたになることもあります。どうやって同時に2ヶ所に行って、違う質問に答えて、違う要求に応えろというのでしょう?でも、もちろんできます。親はみなそうしているのですから。
でも、たまに、貪欲に昔のように自分だけの時間が欲しいと思ってしまいます。こんなに必要とされない日を夢みて、子ども達への影響をあまり考えずに好きなことを好きなようにできるときに思いを馳せるのです。

それと同時に、息子たちが私を必要としているのと同じくらい、私も息子たちが必要なのです。なぜなら、親との時間を作らなくなり、今みたいに必要とされなくなり、心に嬉しさと寂しさが入り混じった日が訪れるのはそう遠くないのですから。
そこで、息子たちに伝えたいことがあるのです。
息子へ、あなたたち2人はあと数年でお母さんがいらなくなるぐらい大きくなりますね。自立して、自分で服を着てお風呂に入るようになり、学校のカバンも一人で準備するようになります。自分でお水のグラスも持ってこれるようになります。
お母さんが何かを聞いたら口答えするようになるかもしれません。もしくは、典型的なティーエージャーのように完璧に無視するかもしれません。
あなたが楽しそうに話してくれる惑星や恐竜や学校でのお話、エンドレスに聞いてくる一番「ちゅよい」動物の質問は、そのうち「ウン」や「アー」といった一言で片づけられてしまうことでしょう。あるいは、何も言ってくれないかもしれません。
不意にしてくれるハグとキスの数は減っても、お母さんにとってはいつまでも宝物なのですよ。
頭の中では友達、趣味、スポーツ、勉強、女の子のことばかり考えるようになっていき、お母さんとの時間はなくなることでしょう。でもね、それでいいのです。それが普通なのです。それが世の中の仕組みで、子どもはそういう風に大人になっていくものです。
それでも、お母さんの時間の全てがあなたたちに注がれていた日々があったことを忘れないでくださいね。頼まれたから作ったのに結局食べなかった料理に費やした時間、学校の送り迎えで渋滞にはまった時間、まぁ、なんともゆっくりとごはんを食べるあなたたちを見ていた時間。学校の発表会であなたたちを2分間見るために酷い頭痛で待った3時間。

これは、ほんの少しでしかありません。当時は時間の無駄と思ったこともあったけど、違いました。
あなたたちにとって一番大切な人が私でなくなる日は必ず来ます。その時まで時間は無駄にできません。
お母さんの時間をあなたたちに捧げることは意味があることでした。眠気で昼と夜の境界線がなくなり我を忘れてしまうかと思ったあなたたちが生まれてすぐの頃と同じくらい。自分の時間などどうでもよく、全てはあなたたちのためだったのです。
夜明け、夕暮れ、そしてそれ以外の時間も、胸に抱えるあなたと私だけのかけがえのない時間でした。
そういうとき、時間は止まっているようでした。
あなたたちが私を必要としてくれることは愛であり信頼でもあります。このように無制限に愛されることの喜びを言葉で表すのは簡単なことではないけれど、聞いてください。
自分の時間を欲しいという私の夢は、あなた達からのハグというシンプルだけども奥深いものによって、長いまつげの下からのぞく純粋な愛そのものの眼差しによって、お母さんをどれほど大好きで、世界一のお母さんだと言ってくれるあなたたちの言葉によって砕かれました。
そして、いつか今を懐かしく思い、ため息ばかりのときもあったけれど、もう一度あの頃に戻れたらと思う日が来るのです。
子育てに時間の無駄は決してありません。時間は貴重なもので、決して戻ることはないのです。時が経つのはあまりにも早く、子どもたちが大きくなればより加速を増すものです。子どもたちは自分が親になって初めて時間の価値を本当に理解できることでしょう。
これを読んでいるお母さん、お父さん、子どもが食べ終わるまで1時間も横に座っていたくないと思ったり、夢にも見た仕事のオファーなのに子育て中で時間がないからと泣く泣く断ったときに思い出してください。
いつか巣立つ時は来るのです。

子どもと過ごす時間は戻ってきません。一秒一秒を大切に、大切にしてください。思っている何倍以上もの価値があるのです。
育児に奮闘しているとあっという間に時間が経ってしまいますね。もっと自分の時間が欲しいと思ったことはありませんか?コメントをお寄せください。